アマローネ ・デッラ ・ヴァルポリチェッラ ・クラッシコ DOCG - コルテ・サン・ベネデット社
ワイナリー・コルテ・サン・ベネデット社はベネト州で2006年に 祖父のアンジェロ 氏が創業。その後、1956年に現在のオーナーのアンジェロとロリス兄弟の父親マリアーノ氏がワイナリーを継ぎました。創業当初は生産量も少なく家族や地元での消費だけを目的としていました。しかし第二次世界大戦後ワインの需要が高まり、祖父アンジェロ氏はビジネスの拡大を目的として本格的なワイナリー経営に乗り出しました。現在はおよそ18ヘクタールの耕地で最高品質のベネト州ならではのワイン(アマローネ、レチョート、ヴァルポリチェッラとリパッソ)を生産しています。現オーナー、ロリス氏は、ワイン醸造学を修め、ワイン造りを管理しアンジェロ氏は顧客とのやり取りを担当、父マリアーノ氏は長年の経験をブドウ園の栽培管理に費やしています。
コルテ・サン・ベネデット社ではそれぞれのビジネス能力や技術的経験を注ぎ込みイタリア国内のみならず国際的に評判の非常に高いワイナリーに成長させました。この社の多くのワインがムンドゥス・ヴィニ、デキャンター・ワールド・ワイン・アワード、ベローナ・トップワイン等から様々な賞を受賞しています。
イタリアのベネト州を代表する長期熟成赤ワインは「アマローネ」です。元々の生産地域がヴェネト州ヴァルポリチェッラ県であるため正式名称は「アマローネ・デッラ・ヴァルポリチェッラ」です。ブドウを乾燥させることにより重量が減ってしまう上、ヴァルポリチェッラの伝統的な製法により手間暇が掛かる大変高級なワインです。ベネト州のではアマローネの名称についてはある言い伝えがあります。アマローネの「アマーロ amaro」はイタリア語で「苦い」と言う意味なのですがある時伝統的な甘口ワイン、レチョートを作っている際、発酵を止め忘れてしまい糖分がすべてアルコールに変化。この失敗によって甘くない「苦い amaro」ワイン、アマーローネが誕生したと言うものです。アマローネは、収穫した後に厳選したぶどうの粒を、陰干し(アパッシメント)してからつくるワインで、ヴァルボリチェッラ地区で醸造されたものしか、アマローネとは呼べません。通常、10月頃に完熟したぶどうを手で収穫し、質の高いぶどうの粒だけを選び、風通しの良い専用の部屋で2〜6か月の間陰干しします。その後、2年以上の樽熟成、6か月以上の瓶熟成を経てやっとアマローネとして世に出ることが出来るのです。「リパッソ」とは北イタリアのヴェネト州で生産される、高級ワインであるアマローネの生産者だけが伝統的に行ってきた独自の技術。アパッシメントと呼ばれる陰干ししたブドウを使って造られるアマローネの搾りかすを再利用した、アマローネの2番出汁的なワインです。この発酵方法により、ワインのボディ、色、アルコール度数が向上します。
生産地:
ヴェローナ 県、ヴェネト州
ビンテージ : 2011年
ブドウ品種:コルビーナ 60%、コルビノーネ 25%、ロンディネッラ 15%
タイプ:赤ワイン、樽、辛口
熟成:樽36ヵ月
アルコール度:16%
ベリーとブラックフルーツ、アニスやシナモンなどのスパイシーな香り。より年を経てシナモン、カルダモン、タバコやナツメグのようなスパイシーな香りに変化します。フルボディ、非常にしっかりとしたワインです。濃厚なタンニン、アルコール感、なめらかな酸が、凝縮感たっぷりの味わいを包み込みます。
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