ガヴィ・ディ・ガヴィ DOCG ― ラ・ロメッリーナ社
16世紀後半、イタリア、ジェノバの有力な6家族が街の大改修工事を請負いました。都市の再建の目的は不動産投資および貴族の新しいニーズを満たすためでした。この近代化に向けた大事業を担ったうちの一家がロッメリーナ家です。この事業はジェノバの街中だけではなく郊外にも影響を及ぼしました。
ピエモンテ州のバッソ・ピエモンテ (ピエモンテ州南部)ガヴィ周辺にも開発の波が押し寄せ、貴族達が次々に自分達の地所にしていきました。ロッメリーナ家のジャコモ・ロッメリーニもガヴィ周辺に別荘を建て「ラ・ロメッリーナ」と呼ばれていました。
昔からガヴィ周辺はブドウ栽培でよく知られていました。白ワインで有名なガヴィの主要品種はコルテーゼです。ジェノヴァの人々に特に好まれたのは、ジェノヴァの郷土料理の魚介を使ったレシピやあっさりとした野菜や鶏肉の料理と非常に相性が良かったからです。
1816年にマルコ・ロッメリーニがブドウ栽培を始める決心をした時から始まりました。半世紀後、ロメッリーナの別荘はその後の所有者であるラッジョ伯爵により耕地が拡大されその後マルケーゼ伯爵の先見の明によりコルテーゼ種が導入されました。
ピエモンテ州の最も高級なガヴィDOCGの歴史はこうして始まったわけです。2006年にワイナリーは大々的に近代化されブドウ園も16ヘクタールまで拡大されました。
1998年にこの地域のコルテーゼ種で生産された白ワイン、ガヴィがD.O.C.G.として認定されました。(DOCGとは統制保証付き原産地呼称ワインDenominazione di Origine Controllata e Garantitaデノミナツィオーネ・ディ・オリジネ・コントロッラータ・エ・ガランティータの略。イタリアワインの格付けで最上位の等級)。現在イタリアでは「ガヴィ産のワイン」と言うだけで最高級ワインを意味するまでになりました。丘に囲まれた非常に限定された地理的条件で栽培されているコルテーゼ種のガヴィDOCGは繊細でエレガンスな味わいが有名です。
生産地:アレッサンドリア県、ピエモンテ州
ヴィンテージ:2022年
ブドウ品種:コルテーゼ 100%
タイプ:白ワイン、辛口
熟成:6ヶ月ステンレスタンク
アルコール度数: 13.5%
緑色がかかった明るい麦色。香りは心地よく果実味、特にアカシアの花や柑橘類の香りがあり、軽いミネラル感が感じられます。口当たりはフレッシュで非常にエレガントなボディのワインです。魚介類、前菜、寿司、焼き魚、繊細な白身の肉料理等に最適です。
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